
ジョセフィン・テイの The Franchise Affair (1948年)読了(邦題『フランチャイズ事件』)。
街の外れにあるその屋敷は「フランチャイズ家」と呼ばれ、老婆とその娘マリオンが住んでいた。週に一度、マリオンが運転する車で街に買い物に来る以外、二人は街の人ともほとんど付き合いがないのだが、ある日突然、弁護士のロバートのところにそのマリオンから電話があった。
何でも、全く見ず知らずの娘が、その家で何週間も監禁され暴行を受けたと訴えているらしい。警察がその娘を連れて実況見分に訪れるので、今からその場に同席してほしいという。
ロバートが屋敷に行って実況見分が始まると、娘が事前に供述していた内容は、その屋敷の中や外は勿論、置いてあるトランクの場所や柄など、何から何までぴたりと一致する。
マリオンの頼みで調査に乗り出したロバートだったが、手を尽くして調べても、手掛かりはあっても決め手に欠けるものばかり。そうこうしているうち、とうとう警察から召喚令状が出され、二人は裁判にかけられることになった・・・。
その名は知っていたが初めて読んだジョセフィン・テイ。いやめちゃくちゃ面白い。イギリス物の丁寧な叙述には多少閉口するだが、ユーモアたっぷりの書きっぷりは飽きないし、飽きたら適当に読み飛ばせばよいので、慣れればなんてことはない。しかも、本当に最後の最後まで糸口が出てこないこのスリルと、最後のスピード感たるや、見事。
ジョセフィン・テイ、少し続きます。