
ジョセフィン・テイの A Shilling for Candles (1936年)読了(邦題『ロウソクのために一シリングを』)。
イギリス南部の海岸で早朝、女性の溺死体が発見された。身元は女優のクリスティーン・クレイと判明したが、直前まで一緒にいたティスダルという若者が、取り調べの最中に姿を消してしまう。しかもグラント警部の目の前で・・・。
仕事で繋がりのある面々はどれも曲者揃いだし、アメリカから急遽やってきた夫君も何だか腹に一物という感じで、訊かれたことに答えているのが嘘かホントか分からない。ただでさえティスダルの行方が知れずヤキモキするグラント警部が、文字通り東奔西走の果てに辿り着いた結末は・・・
ジョセフィン・テイ(本名はエリザベス・マッキントッシュ)名義の第1作。凝ったプロットには後から見れば目眩ましのようなものもあり、それがゆえにグラント警部も振り回されるのだが、読み手もその時点で既にヤキモキが相当(やや食傷気味なほどに)募っているので、そこから一気に終盤へと向かうスリルとスピード感は爽快ですらある。
ジョセフィン・テイ、もう少し続きます。