
青山にある「青山ユニマット美術館」に行ってきました。
以前から、シャガールとエコール・ド・パリの素晴らしいコレクションがあると聞いていたのですが、閉館時間が18時半(入館は18時まで)ということでなかなか行くことが出来ませんでした。先週、たまたま定時に会社を出ることが出来た日があったので、少し駆け足でしたが観てくることが出来ました。
美術館は割と小さなビルですが、展示スペースが3階に分かれていて、4階がシャガール、3階がエコール・ド・パリの作品、そして2階が企画展のスペースで、私が行った時は「ミレーとバルビゾン派の画家たち」と題された展示が行われていました。
残念ながらともかく時間がなかったので、文字通り概観することしか出来なかったのですが、その圧倒的な色彩で1フロアを飾るシャガール、細密な描写が冴えわたるレオナール・フジタ(藤田嗣治)、原色が生々しいキスリングの「ダリア」、他にもドランやユトリロ、デュフィにドンゲン、そこにはまるで夢のような世界が広がっています。展示室に居たのは正味40分くらいでしたが、出るのが本当に名残惜しい気持ちでした。
特に印象深かった作品を3点。
まずは企画展でのミレーから。ミレーは、農夫の生活を描いた作品で有名ですが、実は肖像画も多く残しているようです。特に子供の肖像画はたくさんは残っていないそうで、これはその中の1点。柔らかそうな頬っぺたがとても愛らしいです。実物を見るとタッチがとても繊細で、後のルノアールにも負けない、素晴らしい作品だと思いました。

(ジャン=フランソワ・ミレー「犬を抱いた少女」1844-1845年)
続いてはモディリアニ。去年今年と色々なところでモディリアニを観る機会がありましたが、これはその中でも何とも言えぬ虚無感が際立っていて、底知れない迫力を感じました。恐らく人物の背景と衣服の色、目の色が効いているのでしょう、この絵の前で文字通り動けなくなってしまいました。

(アメデオ・モディリアニ「褐色の髪の少女」1918年)
最後はフジタ。その特徴的な乳白色と、どことなく女性的な作風に、これまであまり真面目に観たことがなかったのですが、このバラの絵の前では足が止まってしまいました。フジタは面相筆を使った細密な線が特徴ですが、この萎れかかって疎らなバラの絵には、何とも言えぬ凄味を感じます。同じフロアの反対側にキスリングの生命感溢れたダリアの絵があり、好対照でした。

(レオナール・フジタ「バラ」1922年)
こんな素敵な美術館ですが、残念ながら今月末で閉館するそうです。この素晴らしいコレクションの行方が気になりますが、出来れば閉館までにもう一度くらい、出来ればもっとゆっくりと観ることが出来ればいいなと思っています。
ミレーとバルビゾン派の画家たち
青山ユニマット美術館
2009年1月16日~3月31日